Between the Senses 小林 健司 showcase-VOICE-
Between the Senses
photo by 小林 健司
写真を始めてからずっと、人物を撮り続けてきた。
やがて、もっと被写体と向き合いたい、という気持ちがどんどん大きくなり、被写体の日常空間にお伺いして撮影するようになった。
もともと人見知りで、人付き合いが苦手な僕にとって、人物を撮影するという行為そのものが「他者と繋がる」ための手段であり、
「孤独を埋め合わす」ための手段でもある。そんな感覚を共有できる人を被写体に選んでいるのだと思う。
孤独を知る者同士が、お互いの日常を行き来しながら撮影する。
時としてそれはお互いを後押しするものであったり、衝突であったり、傷の舐め合いであったり。好きも嫌いも、尊敬も軽蔑も、全部ひっくるめて僕らは向き合う。
僕らの孤独と孤独が共鳴する音を感じながら、そっとシャッターを切る。
僕らの心の共鳴が、作品を観た人々の心へと伝わり広がっていくことを願ってやまない。
小林 健司
○略歴
1979年 東京都品川区に生まれる
2002年 早稲田大学第一文学部卒業
都内の歴史博物館に勤務する傍ら、写真家として活動中。
同世代の人物の日常やプライベートを撮り続けている。
○展示
2013年 2月 個展「12月の或る日、冬空と海と君のこと」
2013年12月 二人展「hopeful loss」
他、グループ展等に多数出展。
孤独と喪失の狭間に、一筋の希望のヒカリを求めて。
HP:http://kenjiphoto.jugem.jp/